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屋外栽培スペースの改修中なことに加えて、冬だし別にいいかなと思い、
遮光ネットを取り外していたのですが、一部の個体がものの見事に葉焼けしました。
いろいろ改修中で、遮光ネット関連に手を付けられるのはまだまだ先だし、
どうしよう……と思い悩んでいたのですが、寒冷紗代わりに網戸を閉めたらいいという、
ただそれだけの簡単なことに気付きませんでした。
姑息的な解決方法ですが、春までにはなんとかしないといけませんねー。

冬至も過ぎて、斜陽の時刻も少しずつ後ろにずれ込んできています。
暖かい季節が待ち遠しいです。



N. aristolochioides x ventricosa BE-3447 #2 / Borneo Exotics
去年末に植え替えた子とは別個体です。
有機用土に植えた#1の個体に比べると成長は緩慢ですが、
真夏でも真冬でもぐいぐい成長してくれるので、見ていて気持ちのいい種類です。
初心者の方でベントラータ以外の種類を育てたい、と言われたら、
とりあえず本種を推しておけばいいんじゃないかなってくらいお勧めです。
アリストロキオイデス原種は夏に暑がるらしいですが、交配種になると途端に丈夫になります。
いつかは原種も育ててみたいところです。



最新の袋。
用土に接地しているのに細長い形になりますね。
もう片方の個体とは、本当に全然違う形質を持っていて面白いです。



今の季節にこんなに袋を着けてくれるウツボカズラなんて、そうそう居ません。
本当にいい交配種です、世話してて楽しいです……。

さっきから後ろにちらちら写っているモンステラみたいなのは、
フィロデンドロン・セロームです。
エントランスに飾るから、とにかく大きく育てろとのお達しを受けて預かっています。
変なところケチってないで最初から大株買えよバカって思いましたが、
口に出すと森野は粛清されてしまいますので黙っています、疑いようもなく幸福です。
忙しいと、どうしても物言いが辛辣になりますね……。
ブログでくらい思ったこと言わせてください。

いつの間にか二芽立ちになっていたので、梅雨くらいになったら株分けします。



根元から脇芽がわちゃわちゃ出てきました。
頂芽が3本くらい見えるので、無秩序にいっぱい出てるみたいです。
本種は丈夫な割にはあまり普及もしていないので、増やしたら面白そうではありますが、
このわちゃわちゃした脇芽を上手く切り取る自信もないので、
今のところは増殖計画は未定の予定です。

今期は暖冬でネペンテスの越冬の負担は少なさそうなものですけれど、
どうにも調子の悪い個体が多いような気がします……。
理由は自分でもわかっているのですが、最近は忙しさにかまけて全然手入れできていません。
結果、加湿器のタンクが空になっていたり、用土が過剰に乾きすぎていたり……。
越冬という観点からは用土を辛めに管理するのは一つの手であることは事実なのですが、
度が過ぎればドライアウトで根を傷めるだけです。
初めての越冬時にトランカータで嫌というほど学ばせていただきました。
……というよりは、冬だから用土を辛めにしているというのは言い訳に過ぎず、
例年のように一鉢一鉢に時間を掛けることができないという、ただそれだけなのですが……。

それに加えて栽培数も増えてきたことで、屋内での世話のし辛さが顕著になってきました。
春以降屋外栽培に移行したら、屋内環境の大幅な見直しも必要かもしれません。



すっげえ広くなってる、はっきりわかんだね。
まだまだ途中経過ではあるのですが、一応鉢を置くくらいはできます。

あとはミスト周りの配管と、風が吹く度に全損する遮光ネット周りの改修を予定しています。
それと、前々から試してみたかったギミックもあるのですが、
その辺りは形になってから追々書いていこうかと思います。



N. xMiranda
やっぱり交配種は手軽に栽培を楽しむだけなら大正義だと思うんですよ。
今期環境が良くないのは完全にただのヒューマンエラーですが、
それでも交配種は新しく袋を着け続けてくれていますし……。

前回登場時に上位袋だったのが下位袋になっているのは、
この袋は脇芽にできた袋だからという、ただそれだけです。
脇芽も複数出ていて、しっかり袋も着けていますし、
梅雨頃になったらいくつか切り取って挿し木増殖してもいいかなとも思ったのですが、
本種を増やしたところでどうしようという思惑もあり……。
ダイエリアナ程ではありませんが草体も大きくなりますし、
人に分譲するにも、ミランダはたぶん夏にホームセンターで買った方が早そうですし……。
袋は本当にいいものを着けてくれるのですけれど。

トラブルによるロストを考えると、増殖によるリスク分散は非常に大切なのですけれど。
特に実生由来の個体だったりすると、取り返しがつかないですしね。

……クローン個体でも一つの植物体であることに変わりはないのですが。
結局のところは、せっかくお迎えした個体なら大事に世話してあげましょうってお話です。
良い事言ったようでいて盛大にブーメランが突き刺さったところで、今回のお話はおしまいです!

ここ数週間ずっと暖かい気候が続いていましたが、明日以降は寒波によって時期相応に冷えるそうで。
思えば年も明けましたが、今期に氷が張るほど冷え込んだのって、まだ一回だけなんですよね。
このまま春になったりしないかなー。
冬至は過ぎているので、日はこれから徐々に長くなっていくのですけれど。
少し嬉しい……。



N. veitchii x burbidgeae / Exotica Plants
ビーバビの袋が完成していたので、今回はこの袋をじっくり観察してみようかと。
去年の11月に蔓の先っちょだった部位なので、大体2ヵ月で完成するみたいです。
交配種にしては遅い気もしますが、暖冬とはいえ真冬なのでこんなものかと。



この蟻の戸渡りめいた部分は、翼という部位です。
獲物となる虫を開口部まで登らせ易くするための足場の役割を持ちます。
こうして寄って見てみると、ギザギザした部分が繊細な形をしていて綺麗ですね。

今期は冬でも屋外に出せる機会も多かった所為か、冬の袋にしてはそこそこ色が乗っています。
この子の着ける冬の袋は、毎年青瓢箪みたいだったのに。



襟の部分。
やっぱりストライプは発達しませんでした。
夏の屋外だとばっちり決まるので、光線量によって入り具合が変わるのでしょうか。

ちなみにこの襟の部分、実物に触れたことのある方は知っているでしょうが、
ワックスでも塗ったかのような、不自然なくらいに滑りがいいです。
夏に観察しているとよくわかりますが、この部分に虫が止まると、スコーンと落っこちます。
触感が似ているものを例えるとしたら、スキー板の裏側です。

縁の部分は細かい歯が並んでいるような構造をしています。
ちゃんとしたカメラでマクロ撮影したら、すごく面白い写真になりそう。



蓋の部分。
こうしてみると、意外に毒々しい模様をしています。
夏なんかに調子がいいと、この部位から蜜をだらだらと分泌して、
おびただしい数の蟲を集めたりします。
トライポフォビアでなくとも鳥肌の立つ光景なので勘弁してほしいところです。



袋内部。
内側にもある模様がいいですねー。
夏には蟻やら蜂やらがみっちりと詰まる高性能な捕虫袋ですが、
今の時期はさすがに中には何も入っていません、まっさらで綺麗な状態です。
最盛期とか、本当に真っ黒なドブ汁みたいなのが溜まってますから……。
捕虫袋本来の役割ではあるのですけれど、栽培品としては綺麗な状態で居てほしいところです。

暖かい……。
冷たい北風も吹かず、ここしばらくは快晴続きなので、
屋内の窓際ではむしろ暑いくらいです。
冬にこんな気候だと、今年のネペンテスは当たり年になりそう。
毎年こんな冬になればいいんですけどねー……。



N.sibuyanensis BE-3164 / Borneo Exotics
暖かいとは言っても一応は冬。
今の時期に袋を着けてくれる子は限られてくるので、登場する顔ぶれもお馴染みになりつつあります。
……シブヤンが真冬に袋を着けているなんて、通常ではありえないことなのですが。

同じ種類のネペンテスばかりが登場しても話題がマンネリ化してしまうので、
他の植物も登場させたりしつつ、お茶を濁していこうかと。
お茶濁しといえば、元旦早々トリカブトの植え替えをして、
その過程も一応画像に残してみたのですけれど、地上部が無い時期な上に土の画像ばっかりで、
見てても全然面白くなさそうだったので、このままお蔵入りしそうです。



とても小さな袋ですが、かわいいですねー。
上下でくっきり色が分かれてるのは、幼苗に着く未熟な袋によく見られる特徴です。
これから大きくなるにつれて、個体ごとの個性によって着ける袋が変化していきます。



頂芽。
今の時期にネペンテスを屋外で潅水できるなんて、今年はなんていい年なのでしょう。
水温は冷たいので最適ではないのでしょうが、気温は15度を超えているので、
屋外で作業をしていると、軽く汗ばむくらいの陽気です。
本当に、毎年冬がこんな気候ならいいのに……。

………
……


それと、水槽栽培用の環境を構築しました。
まだLEDは用意していないので蛍光灯を使っているのですが……。
こちらの結果は後日また記事にしていけたらと思います。

今年は本当に暖冬傾向ですね。
もちろん寒波が来れば寒いのですけれど、そうでない日は春のように暖かいです。
1月というのに、今日は亀が庭で遊んでました。



N. hamata Gunung Lumut clone4 / Wistuba
夏頃にウィスツバから輸入したハマタ。
気付けばもう年も明けて、去年の話になるのですね。
輸入報告以来一度も登場しなかったウィスツバ由来の未順化極小苗なんて、
既に裏でとっくに枯れていたのでは?……という疑惑もありましたが、
なんとか生きています、記事にするほどの変化も進捗も無かったというだけで。



まあ、記事にしてなかった一番の理由は、やっぱり袋が無かったことです。
クローン4はどんな袋を着けるのか、気にはなっていましたが未だ確認できていません。
リーフスパンも全然大きくなっていませんが、去年の記録的な災害レベルの酷暑も考えれば、
生き残ってくれただけでもよかったかな……と思います。
無事に順化も終わっていますし、今年は春以降ぐいぐい育つと思います。

スマトラ高山系は冬でも袋を作ってくれる辺りが、育てていて楽しいです。
草体も小型で狭いスペースでも栽り易いですし。



頂芽の様子はとにかく元気そうな感じ。
この頂芽から展開される葉にも、しっかり袋は着いてくれそう。
鋭い牙のびっしり並んだ禍々しくも綺麗な袋を、うちでも早く見たいですね。

本種以外にもアリストロキオイデス等々スマトラ高山性は、
原種にしか見られない構造を持つ種類が多く、興味深い個体群です。

プロフィール
Author:左沢ねあ
Illustration:森野久真


コンクリートジャングル暮らしの現代エルフ、食虫植物をはじめ、ちょっと変わった植物を育ててます✨

毎週水曜日、日曜日の二回更新されます。
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