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今回マダガスカリエンシスについて書くって言ってたんですが、
ここ最近雨が多く、綺麗な画像を用意できなかったことと、
他に少し書いておきたいことがあったので、次回にします。
でも、雨が多いってことは、気候的にも春が近付いてるってことですし。
気付けば2月も後半だったり、来週にはもう3月だったり、時間の流れって早いです。
今月は日数少ないですけど、今月締切の仕事でワンチャン死ぬんじゃないですか、私。


出典:https://en.wikipedia.org/wiki/Androctonus_australis
Androctonus australis
キイロオブトサソリ

キョクトウサソリ科は全種特定外来生物に指定されていますが、
これって冷静に考えると、かなりおかしなことなのですよね。

まず、以前も少し書きましたが、本来外国産の生物を規制するための法律なのに、
キョクトウサソリ科全種という適当な括りで規制したため、なぜか在来種が規制に含まれています。

次に、キョクトウサソリ科約1,150種の中、猛毒種といわれるのは僅か25種類であり、
さらにそれらは基本的に砂漠地帯に棲む種類であり、国内では飼育下以外の環境では生存できません。
冬の寒さはもちろんのこと、夏の高湿度にも耐えることはできませんので。
それなのに、生態系を脅かす特定外来生物ってどういうことなのです?

さらにサソリの仲間は全種において爪間板を持たず、垂直登坂等の立体活動は不可能なため、
適切な施設での飼育なら脱走の可能性は皆無であり、扱い方も適切であれば刺傷事故も絶対に起きません。
現行の特定動物の飼育におけるガイドラインに従えば、安全に飼育することは非常に容易です。

ただし、キョクトウサソリ科の内25種類が猛毒種であることは紛れもない事実であり、
2003年に猛毒種であるキイロオブトサソリが脱走した事件を鑑みても、何らかの規制は必要だと思います。
自然環境下での長期生存は不可能であっても、逃亡中の刺傷事故の可能性は否定できませんので。

以上のことから、キョクトウサソリ科全種は特定外来生物ではなく、特定動物に含むべきと思うんですよ。
特定動物であれば、ハブやマムシのような在来生物も含まれていますので、法的な矛盾もありません。
さらには飼育許可申請が必要なことから安易な衝動買いへの抑止効果も期待できる上に、
行政から認可された厳重な施設での飼育の義務付けによる、事故や脱走も完全に防止可能です。

そんなメリットしかないのに、どうしてそうならないのかといえば、
特定動物は動物愛護法によって定義されているため、法的に生き物と認められていない、
両生類、魚類、節足動物には当てはまらないということなのだそうです。

ただ、昨今の外国産の甲虫類の現状を見るに、節足動物の扱いも徹底して管理した方がいいと思います。
小学生が小遣いで買って、おもちゃ代わりに外で遊んでそのまま逸出したり、
スーパーやホームセンターで一切世話もされずに陳列されて、干乾びた死骸をそのまま売ってたり。

キョクトウサソリ科全種は今からでも特定外来生物ではなく特定動物にするべきと思うのですが、
個人でどれだけ声を上げたところで相手にされませんので、一度団結するべき時なのかもしれません。
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無題
詳しい解説記事を有り難うございます!
規制の話は知っている人も知らなかった人達も改めておかしい事はおかしいと言うべき問題なんですよね。
あの当時は今ほどネット環境も幅広くなくて何も知らない世間はメディアが流す適当な情報や自称専門家の頭の悪い解説を鵜呑みにしてサソリ=ファットテールみたいになってました。
知らない若い世代の方々は是非とも事件を調べてほしいですね。
ヘビはボアコン、カメはカミツキ、暇なマスコミの馬鹿げた報道にマニアは笑うしかありませんでした。
規制のいい加減さは今のアナコンダ辺りやガーの例でも分かりやすいです。

お役人様御用達の生態に通じてる大変優秀な有識者殿は平仮名図鑑しか読めない様なのでマニアの皆さんは優しく丁寧に教えてあげましょうね。

一度出来たものを壊すのは大変ですが正しい認識を皆さんで広めれば曖昧な基準を減らすことは出来るかもしれません。
まぁ、そもそも逃がしてんじゃねえよ!
棄ててんじゃねぇよ!!
って話なんですがね。
ファットテール良かったですよね!
もう一度飼いたいです。
なまくら 2019/02/20 (Wed) 15:21 編集
Re:無題
≫なまくらさん

こういったおかしな話はもっと広めていかねばならないと思うのですが、
2006年以降どうしてもサソリ飼育という界隈そのものが衰退してしまったので、
コミュニティとしての発言力が無くなり、自称有識者の言いたい放題な現状ですね。
年末のマダラサソリについてのコメントも、刺されるとショック死の危険性がどうとか言ってましたが、
毒性も、刺される可能性も、アナフィラキシーショックの危険性も、
ミツバチの方が圧倒的に高いという事実には一切触れていませんでした。
ニュースについても、ある事ない事面白おかしく脚色した方が、世間の受けはいいですしね……。

奇蟲関連のコミュニティのようなものを新たに作り、世間からの誤解と偏見を解消し、
有識者も飼育者の側に立ってくれるような方が出てきてくれたら、現状は変わりそうなものですが。
それこそ、マツコの知らない世界に出演するくらいの。
本当に好きなマニアなら、気になることなら洋書の翻訳くらいしちゃいますからね。
もういっそのこと、我々飼育者が有識者になって学術研究のために飼育許可申請を出したいくらいです。

特定外来生物法と特定動物については必要な法律であるとは思いますが、
現状だと矛盾と穴だらけの悪法でしかないので、問題点は改善してゆくべきです。
2019/02/23 (Sat) 02:14
無題
最近ではヒアリで騒いでいましたが、メディアの報道も行政の対応も十年過ぎても何一つ進歩していませんでしたね。
正しい情報を伝えるという簡単な仕事をまともに果たせない機関が日々健康や流行を得意げに垂れ流していると考えるとまさしくエンターテイメントです。
シワひとつ無い作業服で罠を仕掛けて回る姿も笑えました。
四六時中アリの事しか考えていないマニアに聞けば良いのに肩書き大学の素人に頼って検討違いな対策を楽しむのは最早御家芸ですね。

逃がす刺される噛まれるは飼育者に問題があるわけで危険性を持つ生き物に否は何一つありません。
犬が逃げて他人を噛んで怪我をさせれば飼い主が悪いと言われるのに犬に規制はかかりません。
サソリと犬で対人殺傷能力が高いのは....。
環境適応力がある哺乳類、げっ歯類、鳥類を過去の例を何も学ばず外来から喜んで歓迎する見識の浅い世間にはがっかりです。
次の害獣はなんでしょうね。
なまくら 2019/02/23 (Sat) 15:25 編集
Re:無題
≫なまくらさん

今ではニュースさえもフィクションの時代になってますが、
ネット上の記事の視点もやたらと偏向しているように感じますし、
多角的な視点から氾濫する情報を、自身の目で取捨選択することが大切ですね。

ああいう作業は、ちゃんと対策してますってアピールするためのパフォーマンスなので……。
ヒアリ対策のために率先して毒餌を撒いたところ、競合相手となる在来のアリを駆逐してしまい、
定着に一役買ってしまったという話を聞いて、本当に無能しか居ないのだと改めて実感しました。

森野のカノフォビアも、小さい頃に放し飼いの犬にペットを噛み殺された上に、
自身も襲われて重傷を負ったことに起因しているらしいですよ。
大抵の生物は平気らしいですが、犬だけは未だにダメだそうです。
アクアショップや爬虫類専門店には喜んで行くのに、普通のペットショップには寄り付きやしません。

対象は基本的に世間一般の受けの悪いマイノリティの中から選ばれますので、
両生類、爬虫類、奇蟲の中から選ばれるのではないでしょうか。
アクアリウムはライト層も多いので、マニア向けの古代魚なんか格好の餌食でしょうね。
あ、ガーパイクはもう規制されたんでしたっけ……。
2019/02/24 (Sun) 02:33
無題
私の犬嫌いも小さい頃に噛み付かれて怪我をしたのがきっかけです。
大小問わず大人しい等と言われても近づきません。

ガーは規制入りましたよ。
サソリよりも酷く全て対象です。
友人が渋々書類提出してました。
私も余裕が出来ればマンファリと考えていたので残念ですよ。
なまくら 2019/02/24 (Sun) 08:27 編集
Re:無題
≫なまくらさん

噛まれてから苦手になる人って多いですよね。
森野は本気で殺されかけてたので、苦手というよりは本物のPTSDです。
救助が遅れてたら、たぶん死んでたと思います。
サソリなんかよりも犬の方が余程危険ですよ。

元凶となったアリゲーターガーのみの規制にすればよかっただろうに、
キョクトウサソリの時と同じく、相変わらず大雑把でいい加減な規制ですね。

そもそも、特定外来生物の飼養条件があまりにも厳しすぎます。
特定動物と同じように、生体の習性や体力に応じた脱走の恐れのないケージでの飼養の義務付け、
繁殖の制限による個体数の管理の徹底、法令で定める飼養条件が守られなかった場合の厳罰、
逸出や無許可の譲渡の隠蔽防止の為、生体死亡の報告の際には死骸の現物確認の徹底等、
充分な対策をした上で、特定動物と同じく観賞目的での飼育も認められるべきです。
2019/02/25 (Mon) 22:16
無題
命の危機までとはもはや事件ですよね...。
今も昔も一定数の飼い主はポンコツすぎます。

特定動物は金さえ積めば素人でも飼えるのが実はかなり問題なのですよね。
書類を出して設備を用意するだけでアナコンダすら飼えてしまいます。
私は1m40程のグリーンを前に1月預かったことがありましたが自分が飼う気にはなりませんでした。
とても魅力的な蛇ですが最後まで付き合う自信が無いからです。
中型パイソン系やポアコンをある程度扱ってきましたが、アナコンダ、やアミメは別格です。
金銭面、設備設備、体力、注意力、技術、
妥協してダマシダマシ飼う事は出来ても終生楽しめる自信がありません。
あれらを飼っているマニアは大蛇が本当に好きで妥協してない方か目立ちたがりの自称マニアでしょうね。
本来スネークセンターやショウで十分の怪物だとショップも教えるべきです。
極端な話、子供が家にネコがいるからとライオンを購入している様な気味の悪い現象が起きている感じです。

サソリもガーも生態系だ危険性だ騒がれていますが指定動物のゲージで管理すれば何一つ問題ないですし、逃がすバカと捨てるバカ対策の為に飼育者を資格や免許管理して許可を出したほうがよっぽど分かりやすくて良いと思います。
なまくら 2019/02/26 (Tue) 00:45 編集
Re:無題
≫なまくらさん

思い付きの衝動買いを予防できるだけでも抑止力はあると思いますが、
そこまで行動力の伴った、気合の入った初心者も居るかもしれませんね。
ただ、事前にきちんと下調べをして、接触を伴う作業は一人きりでしない等の安全面に考慮して、
覚悟を持った上で最期まで飼育すると決めたのであれば、初心者でも構わないと思います。
まあ、普通は事前の下調べの段階で断念すると思いますけど……。

現実の見えていない無謀な初心者を弾くのであれば、ライフル免許と同じように、
無事故無違反で10年以上の実績を積んでから、初めて申請が可能のような縛りでしょうか。
ただ、特定でない種は飼育しても公的な記録は何も残りませんし、
現実的には第一種動物取扱業の必修と、習得から一定年数以上の経過や、
過去に動物愛護法、外来生物法等、動物関連法令の違反履歴の有無を参照する程度でしょうか。
ペットの飼育を免許制にしてしまえば、それが一番確実ですよね。

特定動物の飼育申請にしても、飼いたい動物と飼える動物の違いをしっかり認識した上で、
動物園や水族館に観賞しに行くことを選ぶのも、賢い選択の一つと思います。
2019/02/27 (Wed) 01:56
プロフィール
Author:左沢ねあ
Illustration:森野久真


コンクリートジャングル暮らしの現代エルフ、食虫植物をはじめ、ちょっと変わった植物を育ててます✨

毎週水曜日、日曜日の二回更新されます。
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