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暑いですねー……。
まだ6月というのに、先日はこちらでも最高気温が35度を超えての真夏日です。
観測上の最高気温は百葉箱の中でのお話なので、実測値はさらに上だと思います。
梅雨が明けたら連日こんな気温が続くと思うと気が重いですね……。
ネペンテスは高地性種を含めて夏が最盛期なのですが、
さすがに無対策ではこの暑さは乗り切れません。



N. reinwardtiana BE-3671 / Borneo Exotics
今年の冬の小春日和に植え替えた本種、久々の登場です。
本種は海抜0メートルから標高2500メートル以上までと垂直分布が非常に広いことで知られていますが、
うちでも低地性、高地性どちらの環境でも問題なく袋を着けます。

ただし、急激な環境の変化には弱いらしく、屋内から屋外、逆もまた然りですが、
栽培場所を移動したりすると、枯れるようなことはないにしても、しばらく愚図つきます。
新しい環境に慣れると、再び雑草のごとく成長を始めるのですが……。



緑や斑の袋を着けたり安定しませんでしたが、
今年は屋外に落ち着いてからは黒い袋を着けることにしたようです。
アラタにも似たあまり特徴のない袋ですが、シンプルな感じで結構好きです。
このタイプは一度にたくさんの袋を鈴生りに着けてくれますし。



次の袋。
小さいうちは、まだ緑なのですねー。
大きくなるにつれて、だんだんと黒くなってゆくのです。
社会の縮図みたいで嫌だなぁ……。



最新の蕾。
極小苗や革質ネペンテスなんかを見ていると、
袋は一つ一つ、着実に作ってゆく感じなのですけれど、
成長が軌道に乗った草質ネペンテスって複数の袋を一気に同時に作ろうとしますよね。
アリストリコーサとか、一気に三つくらい袋作りますし……。

最近は雨が多いのですが、合間合間にしっかり晴れるため、
ネペンテスたちはみんな調子が最高にいい感じです。
ビーバビは新しい袋を即座に完成させたり、
ローウィは相変わらず遅くはあるものの、日毎変化が見て取れる程度には動いてくれますし。

特にラジャは植え替え以降本当に調子がよく、葉や袋のサイズが目に見えて大きくなりました。
最近になってようやくアッテンボロギの導入時くらいのサイズになってくれたので、
これから一気に軌道に乗ってくれたら嬉しいです。

気付けばこのブログも開設から2周年なのでした。
細々としたトラブルは多々ありますが、
今まで壊滅的な失敗は無く、なんとか続いています。



N. truncata / Y's Exotics
このブログで初めて紹介した子。
葉は大きくなっていますが、枚数や質は去年より落ちてる気がします。
春から夏にかけて成長して、秋から冬にかけて何らかのトラブルに見舞われる、
……というサイクルを、毎年繰り返してる気がします。
本来は極めて強健な原種のはずなのですが、私はなんとなく苦手です。
外でぶら下げて管理してる間が一番調子がいいです。



着いてた袋。
結構前からあるので、特に新しい袋ではないです。
サイズも形もなんともいえない微妙な感じ。
相変わらずトランカータ育てるの下手くそですねー私。



ただ、去年の晩夏から冬にかけての記録的な天候不順で大ダメージを受けており、
頂芽が腐ったり、奇形葉を出したり、正直何度も枯れることを覚悟したのですが、
それでもなんとかまた袋を着けてくれるまでに回復してくれました。
毎年停滞と足踏みを繰り返しており進歩がないですが、
いつかは大きなトランカータらしい姿を見られるように、がんばります。

前回はサーバーエラーで散々でしたね……。
この提供元はどうやら週末は完全休業らしく、
金曜日の夜にエラーが起きると、月曜日の朝まで絶対に復旧しないそうです。
企業としてはホワイトで理想的だと思いますけれど……。



N. vogelii BE-3256 / Borneo Exotics
今日は梅雨の合間の晴れ間が覗きました。
陽が差すと本当に暑いですねー……。
ただ、ミストシャワーの下は結構ひんやりとして涼しいです。

さて、今回登場するのはボゲリーです。
袋の形は好きですが、実は本種のことはあまり知りませんでした。
イベントで一目惚れでお迎えしたので……。
一応はボルネオ系インターメディエイトで、栽培は簡単な部類に入ります。
中地性にしては耐寒性が低く、低地性として扱った方が上手く育ってくれます。



袋はかなり細長い形をしています。
ただ、それが本種の特徴なのか、このクローンだけのものなのかは不明です。
でも、緑と黒を基調とした色合いは、なかなかかっこいいです。
小さい袋ながらも、リップのストライプは緻密ですし、
蓋にも精緻な模様があったりと、繊細な美しさを持ちます。



完成前の若い袋。
新しい袋は緑の部分がより鮮やかです。
蓋の模様もよく見えます。
蓋の縁が浮いてきているので、もう数日中に完成すると思います。



頂芽が開いて葉っぱになってきました。
本種は線が細くて小柄な印象があり、観察していてあまり大きくなっているイメージもなかったのですが、
お迎えした当初は3号鉢の中にすっぽり収まるサイズだったのが、
いつの間にかリーフスパンが4号鉢の直径を超えていたりと、
気付かないうちにさりげなく大きくなっている感じです。
草体が全く立ち上がらず、平面に近いロゼットを形成しているのも、
小柄な印象を受ける一因かもしれません。
ただあくまで小柄に見えるというだけで、実際には小型種というわけでもないらしく、
自生地では下位袋の長さが30センチを超えるとのことです。
細長いので実際のサイズほどの威圧感は無いかもですけど、
それでも細長い特異な形状の袋って、なんだか惹かれるものがあります。

ブログの提供元のサーバー障害により記事が正常にアップされていませんでした。

梅雨冷で寒いですね……。
合間に晴れ間の覗いた日もあったのですが、来週いっぱいはまた雨続きみたいです。
梅雨らしい天気といえば、そうなのですけれど……。
やっぱり雨なんて、週に二回も降ったら十分です。



N. burkei x hamata / Borneo Exotics
あまり出番がなく、他の子の紹介のときに隅っこに端だけ写ってるという地位を確立しつつある本種。
交配種らしく袋を鈴生りに着けてくれますが、冬の間にすっかり落としてました。
また夏に向けて、ぼちぼちと復活しつつあります。



蓋の上の剛毛や翼の部分など、ハマタの特徴がよく出ていますが、
全体的なシルエットはブルケイといった感じ。
両親の特徴のよく出た、いかにも交配種といった風体です。
よく見るとリップにも牙の名残が僅かに見えます……。
ただ、やっぱり原種ハマタのような洗練されたシャープな牙には遠く及ばないです。
原種ハマタは今度のドイツ便と一緒に頼んでみたので、今後登場するかもです。
前回のローウィのような滑稽な結末だけは勘弁なのです。



次の蕾。
こうして見ると、このけばけばしさはやっぱりハマタっぽいです。
これで牙も受け継いでくれてたら最高なのですけれど。
本種や御三家等々、どうして牙系の遺伝子は劣性遺伝なのでしょうか。
やっぱり生存戦略上、あまり重要ではない箇所だったりするのでしょうか。
本当にかっこいいだけで、何のためについてるのか全然わからないですし。



最新の蕾と葉っぱ、頂芽のそれぞれ映ったよくばりセット。
こっちにも袋が着きそうですし、またすぐに鈴生り状態に戻ってくれそうです。

それと、ついでのように書きますけれど、
本種も茎が伸び上がってぷらぷらしてたことに加えて、
用土の傷みも激しかったので、植え替えてあります。
……もうだいぶ前の話ではあるのですが。

梅雨空が続いています。
何日も連続で雨が降っていると、去年や一昨年の秋を思い出して気が滅入ってきます。
低地性種に低温障害が出るほどではないですが、心なしか梅雨冷で寒いですし。



N. peltata BE-3464 / Borneo Exotics
1年振りの登場です、BEペルタタ。
うちの環境との相性はあまりよくないらしく、春から夏くらいにかけてしか袋を着けてくれません。
花卉なんかは大抵そんな感じですけれども、それだとなんか寂しいですし、
なんとかうちでも安定して袋を着けてくれたらいいのですが……。
もっとも、ここ2年は秋にまともに晴れていないので、
日照不足で袋を着けなかっただけなのかもしれません。
冬は最低限の加温しかしていないので、半休眠のような状態ですし。



BEペルタタの袋はよく残念な形と評されますが、個人的には嫌いじゃないです。
特に中央のくびれた感じの形とか。
リップのストライプ模様とか、色合いもいいですし。
本個体群は、ペルタタ画像検索で出てくるような丸い袋ではなく、
ミラに近いような、細長い砲弾型の袋を着けるようになります。
この子はまだまだ形は出てきていません。



次の袋の蕾。
こんな風に続々と、通年着け続けてくれたら嬉しいんですけどねー。
この子は育てていても、わからないことが多いです。
大抵は観察していると、不調の原因はなんとなくわかることが多いです。
用土が合ってなかったり、濡れすぎや乾きすぎ等々。

最近だとカンパニュラタが不調ですが、あの子はきっと用土が合ってないです。
輸入直後だったので根張りがいいように鹿沼土の細粒を使って植えたのですが、
順化後は粒が細かすぎて水分が停滞しすぎるようで、もっと粒の粗い用土が好みのようです。
この梅雨の間に植え替えようと思います。

ただ、ペルタタだけは本当に何を求めているかがさっぱりわからないのです。
枯れるわけでもないのですが、ただただ袋を着けにくい……。
そういった点では、シブヤンエンシスにも思い当たるところもあり……。
フィリピン高山性種とは相性が悪いのかもしれません。
好きなんですけどねー……。



頂芽。
真っ赤で毛むくじゃらで、本当に面白い形質の原種です。
でも、展開の仕方を見ていると、やっぱりラジャの近縁種なのだと感じます。
ペルタタもシブヤンエンシスも、もっと安定して袋を着けさせてあげられたらいいのですが……。

プロフィール
Author:左沢ねあ
Illustration:森野久真


コンクリートジャングル暮らしの現代エルフ、食虫植物をはじめ、ちょっと変わった植物を育ててます✨

毎週水曜日、日曜日の二回更新されます。
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