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急に涼しくなりました。
もうずっとこんな気候が続けばいいのですけれど、
どうやら週明けからはまた暑さが戻るようで……。
台風も近付いていたり、いろいろ心配事も絶えません。



以前、水槽を始めたいと水槽台を自作したりもしましたが、
それとは別に水槽を立ち上げることにしました。
……とは言っても、元々持っていた機材を使っただけなので、
新しく買い足したものは何も無いのですけれど。

分類としては小型水槽、一応10L以上はあるので超小型ではないです。
スペック上は13Lですが、どんな水槽でもそうですけど満タンにすると、
メンテで手を入れたり、微細な地震等ですぐ溢れるので、
実際に入れられるのは11L程度です。
底砂はメンテナンスの利便性を重視してベアタンク。
ライトも青系で水草も入れられませんので、その辺りは考慮していません。

悩んだのが濾過方式です。
まず試してみたのが、水作のモーター式投げ込み濾過。
濾過能力はそれなりで、ただでさえ狭い水槽内のコーナーを占有するという、
デメリットもあるのですが、稼働音がほぼ無音というのは素晴らしいです。
水を汚しにくい個体を少数だけしか飼うことはできませんが、
寝室に置いても全く気にならないです、耳を澄ませてもほとんどわかりません。

次に試したのがテトラの小型外部濾過。
普通に使うと水槽内が洗濯機状態になるのでシャワーパイプを外しています。
外部式なので水槽内はすっきりするし、濾過能力も高い上に、
水量も1Lほど水増しできます、小型水槽には無視できない水量です。
……と、いいこと尽くめのようにも聞こえますけれど、
問題点は、そのメリット全てをぶち壊しにする駆動音。
リビングとかに置くならいいけど、寝室に置いたらストレスがマッハになるやつです。
水量に対してかなりのオーバースペックなのでいろいろ飼えそうですが、
水槽自体が小さいので、物理的に無理な生体も少なくないのが悩みどころ。
水量が少ないため、エアレーションをかけて生物濾過の補助も行っています。
飛び散るのが嫌なので、バブルストッパーも装備済み。
自作ですが、ガラス製なので雰囲気は結構いい感じ。
淡水なので泡は粗いですが、それなりに綺麗です。

……と、いろいろがんばって立ち上げたのですが、何を飼うか決まってません。
本当は出目金とか飼いたかったのですが、この水槽では無理なので……。
淡水なので立ち上がりは早いと思いますが、この水槽に似合う生体ってなんでしょうね。
水景を作っている訳ではないので、魚自体の鑑賞性が重要になりそうですが……。

先月後半に落ち込んでいた間に溜まりに溜まったタスクに押し潰されそうです。
現代日本では、どうやら感傷に浸っている暇もあまり無さそうです。
技術者を消耗品のように使い潰してゆく社会というのも、どうかと思いますけど。
私の代わりは居なくとも、上位互換がいくらでも出回っているのです。



前回に続いてまたも先月の画像なのですけれど、
傷心旅行というわけでもないのですが、水族館に行ってきたのでした。



コモンウミウシ
Goniobranchus aureopurpureus
ウミウシの仲間ってマリンアクアでの飼育が流行ったりと、
お店で売られていたりするのをよく見かけるのですが、
生態が不明で何を食べているのかわからなかったり、
正気の沙汰とは思えないような謎の専食や単食性を持っていたりするので、
水槽での寿命は餓死するまで、とよく言われています。
本種はとある特定の種類のカイメンのみを専食するらしいですが、
カイメンの種類の判別も含めて、個人で用意するのはまず不可能です。
すぐに死ぬからすぐに次が売れる、ペットショップの暗黒面が少しだけ垣間見えましたね。



不明種、書いてあったはずだけど忘れました。
調べようともしたのですが、ウミウシで検索してみると分ると思いますけど、
種類も学名も書かずに『かわいー!』としか言ってないクソみたいなブログばっか出てきます。
うちの事かよ畜生。



タテヒダイボウミウシ
Phyllidia varicosa
何が悲しくて週末に画像見てウミウシの種類の判別なんてしなくちゃいけないんですか私は。
こんなことならプレートも一緒に撮ってきたらよかったです。



ハナオトメウミウシ
Dermatobranchus ornatus
ウミウシの名前っていちいち可愛かったりするのがずるいですよね、あざとい。
シルエットはどれもぶっちゃけアシヒダナメクジなのですけれど、
カラフルなことと、海に棲んでるというだけで許されてる感あります。
カタツムリだって殻があるだけで人気者だったりしますし、
エビとかだって、たまたま海に棲んでただけの蟲とか言われてましたし。
それでも可愛くて綺麗と思ってしまうあたり、人間とは悲しいものですね。
ちなみにアメフラシも展示していましたが、あれは本当に巨大なだけのナメクジなので割愛です。

……過労による情緒不安定で、いつもに増して何言ってるのかわかんねーですね。

寝不足で抵抗力が落ちてるときに人混みに入ったりしたので、見事に風邪をもらってきました。
下界では今は丁度、桜も満開みたいですねー。
見に行きたい………。



Sphaeramia nematoptera
赤い目玉に黄色い頭、水玉模様の下半身というサイケデリックな魚。
そんな姿を一目見て、マンジュウイシモチだ……と呟いたところ、見事に変態認定されたやつ。
この程度で変態だったら、さかなクンさんとかどうなっちゃうんですかってお話ですよ。
姿も名前もエキセントリックなので覚えてましたけど、名前の由来とかは一切知らないです。
たぶんウィキペディア辺りに書いてあると思うので、気になる方は調べてくださいと丸投げします。



Tetraodon nigroviridis
ミドリフグ。
かわいい見た目で観賞用としても人気の種類ですが、個人的にはちょっと苦手だったり。
見た目はかわいくともフグの仲間の例に漏れず、非常に鋭い歯を持っている上に、
非常に凶暴で獰猛な性質なので、他種との混泳はまず不可能です。
他種と混泳した場合、数時間で他の魚を全て噛み殺します、同種での複数飼育は知りません。
フグ類の歯の鋭さは、よくピラニアと比較されますが、構造の時点で全く異なっており、
例えるとすれば、ピラニアの歯が剃刀だとしたら、フグの歯はニッパーです。
ある程度の大きさの個体であれば、釣り針をも喰いちぎります。



Silurus asotus
二ホンナマズ。
この間抜け面がなんともたまらないです。
獰猛なフィッシュイーターのイメージが強いですが、
養殖もされているだけあって人工飼料にも簡単に餌付きます。
昔は金魚の餌で育てたりもしましたが、今では肉食魚用のペレットとかも出てたりして、
本当に様々なニーズに合わせた便利な時代になったものです。



Heteroconger hassi
どこの水族館に行っても必ず居る子。
最近だと海水魚を扱っているペットショップでもよく見かけます。
砂から頭だけ出してる、くらいのイメージしかなかったのですけれど、
以前ダーウィンで特集をやってて、詳しい生態なんかも解説したりしてて面白かったです。
ここでは詳しく書かないですけど。

色違いのニシキアナゴも居ましたが、画像全部ブレッブレだったので割愛します。



みかんの缶詰……ではなく小赤の群れ。
この水族館ではスペースの一画に金魚専用の特設コーナーがあります。
江戸前金魚の由来や歴史を紹介するためのものなのだとか。
今ではものすごい数の品種の金魚が存在していますが、
その全てはマブナ1種類から交配と選別を繰り返して作出されたのです。
植物もそうですが、品種改良には途方もない時間と労力が掛けられているのです。
本当にそれが好きじゃなければ出来ないことですよね。



ヒトという種が生み出した狂気、その骨頂。
このイワシパフェも、その一つに数えられることは間違いないと思うのです。
画像を見ての通り、バニラアイスに鰯の甘露煮と桜でんぶが乗っています。
甘露煮の生臭さと桜でんぶ、バニラアイスの冷たさの織り成す絶妙なハーモニーは、
控えめに言ってクソ不味いです。

こんなの頼むのは怖いもの見たさの一見さんだけなのです。
おかわりはいらないのです、振りとかじゃなくて。
すんませんマジ勘弁してください。
今年の桜もいよいよ開花し始めました。
朝は蕾だった花も、昼には咲いていたり。
冷え込む日もありましたが、ここ数日の陽気で一気に開花が進みました。
今週には見頃を迎えると思いますので、時間を作ってお花見したいですね。



Aurelia sp.
今日はスカイツリーの水族館に行ってきました。
画像はミズクラゲ。
青いライトの中を静かな流れに乗って、ゆったりと漂っていました。
私も何も考えずに漂っていられるような、そんな生活がしたい。



Cassiopea sp.
サカサクラゲの幼体。
体内に褐虫藻を持ち、触手を上に向けることで光合成をして暮らしています。
あとプランクトンなんかも捕まえて食べたりします。
こんな生活史を持ってるなら、もういっそクラゲじゃなくて、
イソギンチャク辺りに生まれたらよかったのに。
不自然なくらい綺麗に整列してますけど、これって係の人が並べたりしてるんでしょうか。



Nautilus sp.
オウムガイ。
やっぱり海洋生物の中ではかなり好きな部類です。
人気もあるせいか、いろんな水族館で飼育されていますね。
オウムガイについていろいろは以前書いた気がするので割愛します。
ただ、赤を基調としたライトに照らされていたので雰囲気が違います。



テヅルモヅル。
どう見ても動物には見えない動物、一応クモヒトデの仲間です。
ネットの画像や挿絵なんかだと綺麗な状態なのですが、
全ての足が完全体として揃ってる個体なんて実際にはまず居ないです。
現実は非情である。



イセエビ、前回の水族館のタラバガニと並んで美味しそうと言われる役回り。
バイオメカノイドみたいなフォルムがかっこいいです。
下半身はお刺身、上半身は味噌汁辺りが絶品です。
エビが嫌いな知人曰く、たまたま海に棲んでるだけの虫。

………
……


やっぱり魚の画像ないじゃないですか!やだー!!
一応撮ってはいるので、この次に載せていこうと思います。

今日は楽しいクリスマス!
私は特に予定もなかったのですが、急遽呼び出されまして。
大きなエビに七面鳥の丸焼きを食べる機会に恵まれたのでした。
こんなにも充実したクリスマスは何年振りでしょうか……?
今この記事を書いてるということは、クリスマスより前の出来事ということになるのですが。



Heterodontus portusjacksoni
今回も前回の水族館探索の続きです。
画像はポートジャクソンネコザメ……のはずですたぶん。
なんか、今画像を見るとただのネコザメにしか見えないんですけど、
この水族館で飼育しているのはポートジャックの方なので……。

ネコザメという名前は、眼の上の隆起を正面から見ると猫の耳のように見えることに由来するのですが、
個人的にはこの縦に割れた瞳孔が猫の眼に似ているからとしか思えないのですよね……。
性格は非常に温厚ですが、サザエの殻をも噛み砕く強靭な顎を持つため、万一噛まれると危険です。



Stegostoma fasciatum
トラフザメ。
体長3メートル近くあり、とても大きかったのですが、それ以上にかわいかったです。
水槽の底でのんびり寝ており、大きな身体に見合わない小さな目をしていて。
全身のポルカドット模様もかわいいです。
聞けば、世界最大の魚類として有名な、ジンベエザメと近縁種とのこと。
性格も非常に大人しく、ネコザメと同じように海底の貝類を食べて暮らしているそうです。

ちなみに本種をかわいいと思うのは私だけではないらしく、万人受けするようで、
お土産の売店ではトラフザメのぬいぐるみがいっぱい置いてありました。
個人的にはその隣に置いてあったバフンウニのぬいぐるみの方が気になりましたけどね……。



立方クラゲのやべーやつ。
本種の仲間には、触手に絡まれるともれなく一夏を棒に振ることになるハブクラゲや、
世界で最も強い毒を持つ生物の一つといわれるオーストラリアウンバチクラゲ等が含まれます。
どちらにしても、このタイプのクラゲにまともなヤツは居ないので、
海中で見かけたらすぐに逃げるように……と言いたいところですが、
本属のクラゲの半透明の身体は、海中で視認することが非常に困難な上に、
漂うだけのクラゲとは違って強力な遊泳力を持ち、泳いで逃げることも困難です。
なんなんだよお前は。

他にはクシクラゲの仲間も展示されており、プリズム効果によって身体が七色に光るのですが、
写真を撮ってみても、当然その色は再現されていませんでした。
まあ、そうなるよね。



Paralithodes camtschaticus
ロンリーフィールタラバガニです。
前回のアンコウもそうだけど、この子も鍋に突っ込みたさがあります。
そう思ったのは私だけではないらしく、この水槽の前を通りすがる人の、
第一声の9割は「おいしそう」だったということを付け加えておきます。
葛西臨海水族館の入り口に居るマグロと同じ役回りですね!

本種がカニではなくヤドカリの仲間というのは有名な話ですが、
たしかに顔はよく見るとヤドカリの顔をしているのですよね。
前回登場のヤシガニと比べてみると、よくわかります。
ヤドカリの仲間なので、普通のカニと比べると足が1対少ないです。
もったいないお話です。



Takifugu pardalis
鍋繋がりで、ヒガンフグ。
フグの中でも特に美味とされる種類、なのですが……。
本種は地理的変異が大きく、漁獲される海域によっては全身に強い猛毒を持つため、
食用不可として扱われていることも少なくありません。
知らずに食べると名前の通り、まさに彼岸へと旅立ってしまうことになります。
……本当は、春の彼岸の頃によく見られることに由来した名前のようです。
河豚は食いたし命は惜しし、とはよく言ったものです。

プロフィール
Author:左沢ねあ
Illustration:森野久真


コンクリートジャングル暮らしの現代エルフ、食虫植物をはじめ、ちょっと変わった植物を育ててます✨

毎週水曜日、日曜日の二回更新されます。
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