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栽培品の紹介はしていましたが、栽培環境には一切触れていなかった気がするので、
うちの環境についてちょっと書いてみようと思います。

ここは、とある昔の古い画家の元アトリエ。
管理者も居らず荒れ果てていたところを、修繕して使わせていただくこととなりました。
この辺りは郊外で、少し前までは一面草原と雑木しかないような環境だったのですが、
寄る近代化の波に押され、最近ではすっかりコンクリートジャングルに呑まれてしまいました。
少し歩けば森林公園があったり、坂の下には一面の田園風景を臨めたりするのですが、
専らこの辺りは季節を問わず、乾いた街路風の吹き抜ける園芸にはちょっぴり厳しい環境です。



晩春から初秋にかけての夏季栽培は主に屋外、南向きの大窓の外で行います。
日差しが非常にきついため、寒冷紗を用いて遮光しています。
専用の遮光ネットではないため詳細な遮光率はわかりませんが、
一枚で使っていたところ遮光が足りず、かなり葉焼けさせてしまったため、今は二重にして使っています。



また、先にも書きましたが、ここは風の通り道。
しかも、この季節に通るのは乾燥した熱い風、ウツボカズラにとっては最悪なタイプです。
試しに湿度計を置いてみたところ、常に20%前後を指していました。
生水苔とかも、あっという間にチリチリです。洗濯物はよく乾くんですけどね……><。
ので、風上にミストシャワーを設置してみたところ、これが大成功っぽい感じです。
場所によっては結構濡れるので、そういうところにはハエトリグサのような湿生植物を置いたのですが、
植え込み材の生水苔や、マルチングの苔も含めて、やたら元気に育ちました。
こんな感じなら、サラセニアも育ててみたいところです。プルプレアとかそういうやつ。
立ち上がるタイプは風で即折れる未来しか見えないので…!
これによって、日中も湿度50%程度、陽が陰る頃には止めてしまいますが、
それでも夜間は80%近い高湿度を維持できているようです。
難点といえば、ジメジメするためサボタニやマンドラゴラなどはこの環境を好まないことでしょうか。
床も滑りやすくてちょっと危ないですし、ナメクジの襲撃も怖いですね…。



鉢のほとんどは、棚に置いてます。
乗らないような大鉢や、乗り切らなかったものは鉢スタンドの上に乗せています。
一部の植物はコンクリートに直接置いているのですが、鉢の中にダンゴムシやナメクジが侵入するので、
できれば棚に乗せたいところ。
気になるウツボカズラもありますし、もっと大きな栽培棚がほしいですね…。

棚の下段では、トロ箱で水苔を育てています。
植え込み材やマルチングに使えて便利です。
水苔に穴を開けて、植え替え直後や挿木苗、弱った個体などを鉢ごと埋めて養生させるのにも使えます。
下段で陽射しも弱く、蒸散作用で湿度も非常に高く、常にほんのり湿っており、
水苔が生きているのでカビなども生えず、とてもよい環境だと思います。


屋外栽培で一番楽な点は、葉水や潅水で盛大に水をぶちまけられることでしょうか。
室内でこんな水の遣り方したら、部屋が大変なことになってしまいます。
そんな感じの屋外栽培ですが、まだまだ試行錯誤中です。
よりよい環境にできるように、がんばっていきたいところです。
気になるところや改善点などありましたら、ご指摘いただければ幸いです!


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プロフィール
Author:左沢ねあ
Illustration:森野久真


コンクリートジャングル暮らしの現代エルフ、食虫植物をはじめ、ちょっと変わった植物を育ててます✨

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